＜ピットから＞
　女子ビッグを取材していると、ＳＧ以上に本体整備をしている選手を見かけるような気がしてくるもの。女子のほうが本体整備に積極的、というか。実際、初日から10人が部品交換を施して出走。今日も６人が行なっている。山川美由紀はクランクシャフト交換の大整備！　結果にはつながらなかったが、シャフト交換は馴染むまでに時間がかかることがあり、今後上向く可能性も充分。その後はプロペラ調整に没頭していただけに。明日以降も足色の変化に気を配っておきたい。

　12Ｒ、西橋奈未はギヤケースを交換して出走。これは10Ｒ発売中に行なわれたスタート特訓のあと、大急ぎで交換されたものだ。特訓を終えて、焦ったようにボートを装着場に上げた西橋。そのままボートを整備室に運び込んで、ギヤケースを外し出したのだ。このタイミングでの整備は実に珍しい！　そして、特訓で違和感を覚えたことから、時間が少ないことも厭わずに整備をしたというわけだ。そして12Ｒは逃げ切り。交換は正解だった、と言っていいだろう。

　９Ｒ発売中に整備をしたのは井上遥妃。すでにレースを終えており、それまでは試運転を行なっていた。そこで感じるものがあったのか、どうやらリングを換えたようだが、なんと10Ｒ発売中にはふたたび水面へ。本来なら整備が終わって仕事も終了、でもおかしくないのに、整備の効果を確かめるべく、飽くことなく水面を走ったのだ。これが実るかどうか、明日の走りに注目したい。