
GⅡ第8回全国ボートレース甲子園レポート
“優勝宣言”

俺の言ったとおりだろ! 白井英治が吼えた。俺の言ったとおり、とはオープニングセレモニー。
「深紅の優勝旗を、必ず山口県に持ち帰る…………と大峯豊くんが言ってます」
白井の優勝宣言か、と思わせたところで、大言壮語の責任転嫁(笑)。まあよくあるジョークの類いか、と思っていたわけだが、これがなんと“言霊”となった。
「それだけ大峯の足の良さに手応えを感じていたんだよ!」
つまり、前検での大峯の走りを見た、あるいは足合わせで体感した白井が、大峯は優勝できる足だとその時点で感じて、オープニングセレモニーで冗談めかしながらそれを表現したというわけだ。そして控室などでは、言霊ということもあるからそれを言い続けろと大峯に話していたという。
大峯がそのように大言壮語することはその後もなかったが、しかし白井のその思いに応えるべく、強い思いを持ち続けて甲子園を戦ったという。しかも、さらに意を強くする出来事が3日目にあった。この日、来年度のSG・PGⅠ等の開催地が発表された。そこに「オーシャンカップ=下関」という地元SGが含まれていたのだ。オーシャンカップの選考基準はGⅠとGⅡの優勝戦成績。つまり、いま走っているオーシャンカップが地元SGへとつながる道である。最低でも優出して、権利を発生させなければならない。さらに優勝して最高の得点を獲得し、地元SGへの出場可能性を高めておきたい。モチベーションがさらに上がったのだ。
初日に大峯と同じレースを走った選手も「かなり伸びている」と証言したほど、抜群の直線足を誇り、それをさらに仕上げ切った。ならば、と優勝戦3号艇が決まった時点で3カド宣言。それはいわゆる優勝宣言ではなかったけれども、絶対にまくって勝つ、すなわちまくって優勝するのだという強い決意のあらわれだった。そして、まさしく白井の言葉が完全に現実味を帯びた瞬間でもあった。大峯の思いと白井の予感が合致した瞬間だったと言ってもいいだろう。
というわけで、大峯がガッツポーズとともにピットに戻ってきた瞬間、その大峯よりもテンションが高くなっていた白井が表彰式に“乱入”するという珍事にもなったわけだが(笑)、それくらい山口県にとって大きい優勝だったということだろう。その力強い思いを背負った戦いを、来年7月の下関で、ふたたび大峯に見せてもらいたい。おめでとう!(黒須田)
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