
PGⅠ第39回レディースチャンピオン節間最新レポート【最終日】

<優勝戦>
朝から強い向かい風が吹き、優勝戦は少し収まったものの風速5m。安定板装着の優勝戦となった。並びは枠なりの3対3。4カドから平山智加がのぞいたスリット隊形も伸び切れず、鎌倉涼がインから先マイする展開となっている。2コース遠藤エミは差しで、3コースの松尾夏海が準優で決めたまくり差しをここも狙う。しかし松尾は流れて万事休す。差した遠藤、二番差しの平山が鎌倉を追うが、及ばず。鎌倉が堂々と逃げ切った。
遠藤はその後も鎌倉を猛追し、鎌倉もかなり冷や汗をかいたようだが、しのぎ切った格好。また、バックでは遠藤と並走していた平山は2マークで遠藤に先行されて3番手まで。結果、そのまま鎌倉が先頭を突っ走って、GⅠ初制覇だ!
2連単①-②は380円、3連単①-②-④は880円で、ともに1番人気の決着。鎌倉選手、おめでとうございます!

<ピットから>
レース直前は緊張感が襲ってきたそうだが、それまでは意外にもリラックスして過ごしたという鎌倉涼。たしかにピットで見ていても自然体そのものといった感じで、冷静に一日を送っているのは明らかだった。
優勝を決めてピットに帰ってきても、鎌倉はクールに微笑むのみ。むしろ出迎えた面々が欣喜雀躍しており、それに応えて笑顔を爆発させてはいるが、やはり冷静に結果を捉えているようだった。後輩の関野文が感涙にむせんでいたけれども、もちろん鎌倉の目に涙は見えていない。
「ガーッと盛り上がるタイプじゃないもんね、涼ちゃん」
歓喜の輪を見つめながら、寺田千恵がそう言ってほほ笑む。鎌倉自身は「ぜんぜんクールじゃないんですけど」と苦笑するが、この冷静さを保てる面々が鎌倉の強みではないかと思えた。

とにかく多くの選手が鎌倉を称えていて、鎌倉がいかに愛されるか伝わってくるレース後だった。準Vに敗れた遠藤エミも、鎌倉がウィニングランから戻ってくる頃にはすべての作業を終えて、笑顔で出迎えている。鎌倉に歩み寄り、お腹のあたりをポンポコポンと叩いたのは、「くそー、やられちゃった」という意思表示か。しかし今日の鎌倉に敗れたなら仕方ない、というそんな雰囲気にも見えていた。あの遠藤が称えるほど、今日の鎌倉は強かった! ちなみに、鎌倉はお返しとばかりに遠藤のお腹に軽くパンチを入れてました(笑)。仲良しの2人が真っ向勝負で戦ったのだ!
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