
ファン感謝3Daysボートレースバトルトーナメントレポート
強運と不運、悲喜こもごものトーナメント!

セミファイナルでは、福田の賞典除外で勝ち上がった菊地孝平もまたドラマを見せつけた。セミファイナルは1着選手がファイナルに勝ち上がるわけだが、2着選手からも1名、5号艇でファイナルに進むことができる。その決定方法は、トーナメントの得点上位選手。つまり、2着選手4名のうちトーナメントで最も上位の着順を獲っていた選手が勝ち上がりとなるわけだ(だからトーナメントは3着でも勝ち上がりとはいえ、セミファイナル2着の場合は勝ち上がりで不利になるのだ)。ということは、本来は復活戦に回るはずの4着だった菊地は、セミファイナル2着では勝ち上がりの目はゼロ(他は全員3着以上だから)。菊地はセミファイナル組で唯一、1着条件の勝負駆けを戦ったのである。そして、2コース差しで見事に1着! 逃げた中嶋健一郎に舳先を掛けて、一歩も引かなかった菊地の走りは、ピン勝負を体現する走りだったと言っていいだろう。

復活戦でもドラマがあった。前検日当日の朝に細川裕子が急遽欠場となって、その穴を埋めるべく地元の松田祐季が追加斡旋となった。朝10時30分頃に連絡を受けたという松田は急いで三国に駆けつけたが、モーター抽選と枠番抽選には間に合わず。選手代表の中島孝平が代理で抽選をしている。ここですでにドラマはあって、モーターは三国のWエースと目されていた43号機だったが、トーナメントの枠番は6号艇。これはさすがに枠は遠く、4着で復活戦回りとなってしまう。だが、3号艇を引いた復活戦ではエース機パワーを活かしての強ツケマイ一撃! 見事に1着を獲ったのである。
ただし、最後の復活戦である8R、もしここでトーナメント4着だった吉田凌太朗が1着なら、最後に追加となった松田は選考順位が最下位なので、吉田がファイナル行きとなるところだった。しかし吉田は無念の2着。勝ったのは、松田と同期の船岡洋一郎だった(トーナメント6着で復活はなし)。まるで同期がアシストしたかのようなかたちで、松田はファイナル進出。突然呼び出された(?)甲斐がある結果となったのである。
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