
PGⅠ第12回ヤングダービーレポート
混戦模様のシリーズリーダー争い

シリーズリーダー争いはなかなかの混戦模様だった。初日ドリーム戦は1号艇の吉田裕平が快勝。しかし、レース後の吉田のコメントは芳しくなく、足色にはやや不安を残しての道中となる。しっかり着をまとめて得点率上位で予選を突破したのはさすがのSGファイナリストだったが、吉田自身には消化不良なものも残るヤングダービーだったかもしれない。また、メンバー唯一のSGウィナーである定松勇樹が2日目4Rで妨害失格をとられてまさかの賞典除外。SGで実績を残している格上選手が決して中心に君臨するわけではなかった、そんなヤングダービーだったのである。

予選前半は、地元勢が奮闘を見せた。選手代表も務めた實森美祐、SG出場歴のある高橋竜矢が順調に結果を出し、またGⅠ未勝利だった宗行治哉も嬉しい水神祭を果たし、3人ともが2日目終了時点で得点率上位につける活躍だった。しかし3日目に實森が不良航法による減点で後退し、宗行も外枠で着を落として予選敗退。宮島ヤングダービーを席巻する勢いだった広島支部勢のなかで予選突破を果たしたのは高橋のみとなってしまった。
新開航が貫禄の予選トップ通過

そうしたなかで、GⅠウィナーである末永和也が3日目終了時点で得点率トップに立ち、このまま突っ走るかとも思われたが、4日目の6号艇で大きな着となってしまい後退。2位につけていた澤田尚也も外枠で上位着順を獲れず、予選首位は最後まで決まらないという状況になっていた。結果、予選トップ通過は12Rで2着の新開航。12Rは1号艇を勝ち切れなかっただけに、やや不安を残すものとも言えたわけだが、GⅠウィナーで格上のひとりだっただけに、さすがの結果ではあった。

注目を浴びたのは、これがGⅠ初出場だった中山翔太だ。130期でこのシリーズでは最も登番が若い選手で、21歳も最年少。デビュー3年半にも満たないながら、堂々たる走りを見せつけている。2日目にGⅠ初勝利の水神祭をあげると、予選はオール3連対で突破。得点率2位で準優1号艇を手にし、準優も見事に逃げ切ってGⅠ初優出を果たしている。
準優を沸かせたのは、井上忠政。3号艇で登場したドリーム戦で2着、2日目には4カドまくりを決めて、機力上位を見せつけたが、その後はやや足踏み状態で準優は5号艇と外枠を強いられている。準優では5コース発進となったが、5コースから豪快に伸びてまくり一閃。持ち味を存分に発揮し、またモーターパワーの良さも披露して、インパクトの強い勝ちっぷりとなった。
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