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TOP特集ビッグレースレポートPGⅠ第39回レディースチャンピオンレポート

PGⅠ第39回レディースチャンピオンレポート

鎌倉涼のGⅠ初制覇で幕を閉じたレディースチャンピオン。その熱戦の模様をレポートします。

女傑たちの貫禄

 そうした一方、遠藤エミと守屋美穂はさすがと言うしかない立ち回りを見せてくれた。まず、大会3連覇が懸かっていた遠藤だ。ドリーム戦6着は、いきなり立ち込めた暗雲だったはずだ。評判機を引いた遠藤は、前検日に足色の不安を語った。ドリーム戦は、それを露呈したもののように見えた。1マークはジカまくりに出たが、スリット先制がそうさせたもので、決してスリットから伸びていってのまくりとは思えなかった。実際、インの守屋に伸び返されるかたちで抵抗されての大敗。また、2日目6Rも6号艇ながら4着。遠藤らしいレースは見られないかたちで、予選序盤は明らかに出遅れていた。ところが、同じ2日目の後半11Rでは明らかに進境が見られて2着。そこから一気に立て直しての予選3位通過には唸るしかなかった。
 残念ながら3連覇は果たせなかった。だが、その優勝戦でも最後までトップを猛追し、もしやという走りで簡単には勝たせなかった。その迫力は、やはり最強だった。数字上の偉業以上に、そのインパクトは大きかったと言える。
 これがGⅠ復帰戦となった守屋もまた、SGやGⅠを戦ってきた者の矜持を見せてくれた。ドリーム戦は1号艇で2着も、2日目には5コースから強烈なまくり差し。その航跡はたしかに記念戦線で培われ、またそこから離れたときにもおそらくは自覚して磨いてきたはずの、確固たるものだった。3日目、3コースから軽快な足色で伸びていき、まくり切ったかという場面で舳先が大きく浮いて転覆。これが選手責任をとられ、また後続に影響を与えたとして不良航法となって減点15。これで優勝戦線から脱落している。だが、一般戦回りとなった5日目と最終日は3号艇と4号艇で3連勝である。まさに格の違いを見せつけるかのような、圧巻の3戦全勝。改めて、守屋がこの舞台に帰ってきたことの歓喜を見る者に与える一節だったと言うべきだろう。
 こうしたトップ勢の貫禄は、もちろん予選トップ通過の平山智加やドリームを勝った渡邉優美、あるいは今回は残念ながら予選で敗退してしまった面々も含めて(もちろん女子の歴史を紡いできた偉大なるベテランたちや、今回不出場だった田口節子や三浦永理も!)、頭角をあらわしてきた新勢力の巨大な壁となってくることであろう。そうして、遠藤に続く“女子2人目”あるいは3人目4人目が、きっとあらわれる日が来るだろう。その意味でも今回のレディースチャンピオンは実に意義深い一節だったのだ。

 だからこそ、鎌倉涼の優勝がまた嬉しい。鎌倉のGⅠ優出は実に10年ぶりである。しかし、鎌倉は何も低迷していたわけではない。その10年前のGⅠ優出=15年クイーンズクライマックス優勝戦を走ったあと、約3年の長期欠場があった。その後も出走回数が決して多かったというわけではない。そうしたなかでも本格復帰後はおおむね勝率6点から7点をマーク、ボートレースオールスターに選出してのSG出場もあった。大きな実績を残してきたわけではないが、いわば潜在的に女子トップの一角であり続けたのだ。
 現在の女子戦線を牽引するのは、まさに鎌倉の同世代たちだ。遠藤が102期、守屋が101期。浜田亜理沙が104期、小野生奈が103期、渡邉優美が105期、平山智加が98期で、そして平高奈菜や川野芽唯が同期の100期だ。この面々は、いずれも女子ビッグのタイトルホルダー。守屋がいまだGⅠに届いていないのも少々意外ではあるが、GⅡまで含まればこの100期前後のトップランナーたちはビッグの頂点に立ったことがある者たちである。そんななかで、鎌倉にはまだその機会がなかった。先に述べた長欠などもあったため、チャンス自体が他の面々より少なかったとも言えるわけだが、鎌倉の未戴冠は現在の女子戦線におけるミッシングピースのようなものでもあったのである。
 鎌倉がVゴールを決めたとき、ピットでは多くの選手が歓喜に沸きたっていた。大阪支部の同僚たちばかりではなく、同支部の選手が優勝戦のライバルだった選手たちも、嬉しそうに手を叩いていた。ウィニングランから戻ってきたときにも同様だ。実にたくさんの選手が出迎えている。そのときは猛追及ばず準Vだった遠藤まで、素直に敗戦を認めて祝福を送っている。鎌倉と遠藤がお互いにお腹のあたりを叩いてじゃれ合っているのを見て、仲間たちもまた鎌倉が戴冠する日が来るのを待望していたのだと思った。まさに鎌倉のGⅠ初優勝は誰もが待ち望んでいたものだったのだ。
 年末、まさに10年ぶりに大晦日決戦に臨む鎌倉を見ることができるだろう。それもまた待望された瞬間。鎌倉が頂点に立ったことがさらに、女子戦線の本質的なボリュームをさらにさらに厚くしてくれた。(黒須田)

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