●中田竜太……選出52位のギリギリに滑り込んで地元ＳＧ出場権を獲得。グラチャン出場は５年ぶりで４回目だ。浜田亜理沙は予備５位で惜しくも切符を逃しただけに、２人分の思いを背負って戦いたい。
　中田は戸田記念レース通算４優出１Ｖの実績。18年の戸田周年で３コースまくりを決めて優勝している。あのときは前年にヤングダービーで優勝するなど勢いに乗るなか、29歳でつかんだ地元記念初タイトルだった。戸田グラチャンでは約７年ぶりの戸田記念制覇を狙う。
　戸田ＳＧへの雪辱の思いもあるだろう。記憶に新しい24年の戸田クラシック。４日目に７Ｒの１号艇で出走予定だったが、悪天候のため７～12Ｒが中止打ち切りとなってしまい、勝負駆けの機会が失われて予選25位で敗退という不運すぎる展開だった。さらにさかのぼると19年の戸田クラシックでは４日目に⑤④着と崩れて予選26位に終わっており、戸田ＳＧは過去２回走っていずれも予選落ち。今度こそ地元ＳＧ初準優出を果たしたい。
　中田はこれまでＳＧに32節出場して準優出は９回を数えるが優出はゼロ。ＧⅠでは通算18優出４Ｖと申し分ない実績を誇るだけに、ＳＧ優出がないのは意外だ。悲願のＳＧ初優出を果たす戸田グラチャンにしたい。

●土屋智則……昨年６月に尼崎で行なわれたグラチャンで優勝。予選を②②④①②着の２位で通過し、準優で１コース逃げを決めると、予選１位だった徳増秀樹が準優４着で敗退となったためポールポジションが転がり込み、このチャンスを見事に生かして優勝戦では１コースからコンマ13のトップスタートで逃げ切り快勝。23年クラシックでのＳＧ初制覇から約１年３カ月、早々と２つ目のＳＧタイトルを手にした。
　今年はタイトル防衛をめざして登場。グラチャンは連覇が比較的多い大会で、07～08年に湯川浩司、12～13年に太田和美、15～16年に山崎智也が達成している。史上４人目の記録を狙う土屋に注目だ。
　土屋は戸田記念レース通算３優出１Ｖと上々の実績。14年のヤングダービーでは優勝戦でＦ、24年のクラシックでは優勝戦で転覆艇に巻き込まれる不運な展開となって不完走失格に終わっていたが、今年２月の関東地区選で②①②②③①①①着のオール３連対Ｖを飾って待望の戸田記念初制覇。準優で土屋千明との姉弟対決も演じるなど見せ場たっぷりの一節だった。
　戸田２節連続Ｖとグラチャン２年連続Ｖの“ダブル連覇”がかかる戸田グラチャンで土屋がどんな走りを見せるのか目が離せない。