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TOP特集節間最新レポートSG第72回ボートレースダービー節間最新レポート【5日目】

SG第72回ボートレースダービー節間最新レポート【5日目】

年間勝率上位の強者だけが出場できる「実力日本一決定戦」。常に高いレベルを維持できるだけの技量の持ち主が、真っ向勝負で全日本選手権を争う戦い、それがボートレースダービーだ。ボートレース津で開催される、今年で第72回を迎える伝統の一戦。覇者に贈られるダービージャケットを身にまとうのは誰だ!

<ピットから>

 山崎郡が唇を噛む。やはり、この敗退はあまりに無念だ。予選トップ通過の1号艇。赤岩善生が6号艇で前付けに動くことはわかっていた。しかし、柴田光が抵抗するのではなく、コースを自ら奪いに来るのは想定外だったか。スタート勘を逸して後手を踏み、渡辺浩司の4コースまくりを許しての大敗。12R発売中になってもまだ、山崎の表情はこわばっているように見えていて、この痛恨の大きさが胸を鷲掴みにされるほど伝わってきたのだった。

 その柴田の前付けに突っ張る形で、ともに起こしを深くさせた上條暢嵩もまた、痛恨の表情。そして、山崎に対しては本当に申し訳なさそうに接していた。もちろん、大阪支部同士とはいえ、これは真剣勝負。山崎にも禍根は残らないわけだが、山崎の痛恨を誰よりも理解しているであろう上條も、自身の敗退だけでなく、つらいものを共有したであろう。それは実にせつないシーンだった。そして、ボートレースの奥深さを痛いかたちで改めて実感させるものともなっていた。

<今日のベストレース>

11R 渡辺浩司 4コースまくり
 インが圧倒的に強い流れのなか、まさか予選トップの山崎郡が敗れるとは……。波乱のキモはやはり進入。スタート展示は123456の枠なりオールスローだったが、本番では4号艇の柴田光が赤岩に抵抗するのではなく、自らコースを獲りに動いている。これにより、山崎と突っ張った3号艇の上條暢嵩、そして柴田の進入がかなり深いものとなった。
 2号艇の渡辺浩司は、この進入に付き合わなかった。赤岩の前付けは5号艇の峰竜太ががっちりブロックしていて、渡辺は助走を取れる4コースが手に入りそうな隊形。この駆け引きが、結果に反映したともいえるだけに、これぞボートレースらしい進入! 言ってみれば、6人全員が進入から全力を注ぎ、知力も駆使して戦ったのである。この時点で名勝負だ。

 スタートを決めた渡辺が一気にまくって出る展開で、渡辺は見事にSG初優出。そして2番手争いを制したのは、進入のカギを握っていた一人の赤岩で、全員が抵抗するであろうことを想定して、腹を括ってのスロー6コース勝負が実った格好だ。赤岩は優勝戦も前付け必至。どんな駆け引き、展開が優勝戦で見られるだろうか。

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