
SG第71回ボートレースメモリアル節間最新レポート【5日目】

<ピットから>
やはりSG初優出は、それを果たした選手自身も、見守った仲間たちも、おおいに沸き立つものだ。まずは9R、大峯豊が逃げ切って優出一番乗り。その帰還を最前列で出迎えた寺田祥と海野康志郎は明らかにテンションが高かった。もうひとりの山口支部である白井英治は次のレースに出走だったのでその場にいなかったが、10Rを逃げ切って勝ち上がると、出迎えた大峯に笑顔を向けている。自分の優出ももちろん嬉しいが、大峯とともに優勝戦を戦うことも喜びと感じたのだろう。山口勢だけでなく、広島支部の山口剛もかなり高ぶった様子を見せており、「よくやった!」と大峯を称えている。ふたりは91期と92期、養成所でも半年重なっていることもあり、近しい間柄なのだ。

10Rでは仲谷颯仁がSG初優出を決めた。誰よりも喜んでいたのは、もちろん西山貴浩だ。仲谷は同門の弟分であり、今節に懸ける思いは揃って大きかった。西山自身は予選落ちだったが、その分も仲谷に託すものがあったに違いない。だからもう、声をあげながら仲谷を出迎えにボートリフトに向かい、笑顔で仲谷に声を掛けていた。仲谷ももちろん笑顔! 仲谷と同期である佐藤隆太郎も、実に嬉しそうに微笑んでいた。同支部の永井彪也のエンジン吊りに加わっていたので、レース直後に声をかけることはできないでいたが、その前に西山とともに優出を喜び合っていた。3月の当地クラシックで佐藤はニューヒーローとなった。今度は同期にやはり思いを託す。25年若松SG、連続で115期のSG初制覇となれば、これも快挙と言えるだろう。

<今日のベストレース>
3R 菅章哉 5コースまくり
5日目にして、菅章哉のチルト3度まくりが炸裂した。
今節は初戦が1号艇、2戦目が2号艇と内枠スタート。ここはチルトを下げて枠なりでの戦いとなったが、3戦目からはチルト3度で勝負! 自身の哲学としてもそうだし、またファンにSGでもチルトを跳ねて伸びてまくる姿を見せたいと願って、強豪相手にもこのスタイルを貫いてきた。チルトを跳ねれば伸びるというほど簡単なものではなく、ましてやSGは相手も強く、対処しようと策を尽くしてくるから、3度まくりを決めるのはなかなか難易度が高いこと。それでも菅は必死に調整を重ね、残念ながら予選落ちを喫してしまったものの、残り2日間も全力投球で伸びを磨いたのである。
この3Rは、6号艇の佐藤隆太郎がマーク策に出て、菅は5コース発進。鋭いスタートを決めると、グイグイと伸びて内4艇を一気に呑み込んでみせた。菅の思いがついに水面に投影された瞬間である。
今日は12Rも6号艇でチルト3度を駆使。5号艇の桐生順平がマーク策に出て、もう一丁5コースからまくり一撃! 連勝! 今日はイン10勝、菅2勝、なのであった。明日は1号艇1回乗りとなった。最後はイン逃げか、それとも……。
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