
PGⅠ第39回レディースチャンピオン節間最新レポート【2日目】

<今日のベストレース>
6R 廣中智紗衣 2コース抜き
6Rは初日に好調だった選手や、好モーターの選手、また遠藤エミらがおり、かなりの激戦模様。展開がおおいに注目されたが、こういうときに内寄り順当決着というのは、ある種のボートレースあるある。ここも、インから山川美由紀が逃げ、2コースから廣中智紗衣が順走するという展開になっている。
しかし、そう簡単には決着しなかった! 火を噴いたのは、廣中智紗衣の32号機。これはナンバープレートの地が金色に光るゴールデンモーターで、もちろん本誌・三島敬一郎も高くしている好機。舳先が届きかけたバックストレッチや、1周2マークこそ百戦錬磨の山川に捌かれたが、2周1マークで思い切った外マイを放つと、あっという間に山川を超えて先頭へ! ゴールデンパワーが見事に炸裂した瞬間だ。
初日は6着大敗だった廣中だが、このパワーは明日からも無視できない! A2級ということで伏兵視されているかもしれないが、明らかに機力は上位。廣中智紗衣が台風の目になってもおかしくないぞ。

<ピットから>
8R、インから先に回りながらも1マークは差しを許した細川裕子が、2マークで逆転差しを決めて1着。薄氷のイン戦、といった格好だった。レース後、控室へと戻った細川はさらに目を丸くする。「余裕だと思った!」と声をあげる細川に、寺田千恵が「早かったろっ!?」と少し諫めるように声を掛けた。なんとスタートタイミングはコンマ03。勘よりもかなり早かったようだ。前検日は「スタートが届かない」という声が多かったが、今日は早いスリットもちらほら。明日からもスタート事故のないよう、気を付けてくださいね!

今日ピットにいた多くの人を感動させたのは藤堂里香だ。7Rを逃げ切ってGⅠ初勝利。今節はデビュー17年9カ月でようやく辿り着いたGⅠの舞台で、初陣から2走目で1着をゲット。その初陣は選手責任の転覆だっただけに、1号艇でしっかり勝てたことは嬉しかったに違いない。そして、長きにわたって努力を続け、産休などもありつつ、同期や後輩が次々と大舞台で活躍するのを見てきた。いつか自分も、そんな思いもあっただろう。そうして初出場がかなった今節。そこでの初勝利は、大きな大きな感慨を覚えるものだったに違いない。
そんな藤堂はピットで人目を憚ることなく涙を流した。それは号泣といってもよかった。長嶋万記や守屋美穂が、そんな藤堂を笑顔で労わる。そうした仲間の声も、藤堂の思いを増幅させたことだろう。その涙には、彼女が積み重ねてきたものがこもっていた。本当におめでとう!
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