
SG第30回オーシャンカップ節間最新レポート【4日目】

<ピットから>
8R、やはり山口剛はやるせない表情となっている。無理もないことだ。1号艇で予選トップの勝負駆け。誰もが最も有利な位置(ということは優勝にも最も有利な位置)と考えるし、山口もチャンス到来と燃えただろう。ところが、森高一真のカド攻めを牽制している間にズブズブと差されてしまった。チャンスを逃してしまったのだ。決して落胆を見せはしなかったが、だからこそその雰囲気は複雑なものと見えていた。逃した魚は大きかったのだ。

トップ争いの決着がつく9R。その発売中、西山貴浩は試運転を行なっている。いずれにしても準優1号艇は確定。それをクリアして優勝戦に駒を進めるため、入念な調整を行なっていた。そのことは素晴らしいというしかない。
ただ、なんとなく落ち着きがないように見えていたのも確かだった。足合わせをした中村晃朋に「ほんと人使いが荒い!」と“西山節”をかましていたが、陸でそわそわするより西山自身も走っていたかったのではないか。
9Rの結果で予選トップ通過が確定。なんとなく緊張しているような雰囲気ではあったが、しかし意を強くしたのも間違いない。「トップ通過ってことは、獲るってことですよ!」と逞しい言葉で控室へと消えていった。有言実行とするため、あとは自分自身との戦いが待っている。
<本日の水神祭>

1R、入海馨が1号艇でSG初勝利を目指した……のだが、スタート展示で2号艇の上條暢嵩がピット離れで飛んでインを奪った。いきなり厳しい状況になってしまったわけだ。
しかし本番は、やはり上條が飛んだものの、入海は強い気持ちでインを奪い返す。深い起こしとなったが、気合のイン逃げ! 決まった! お見事! 待機行動違反をとられてしまって、そこは反省点だろうが、ピンチの状況を巻き返したのだから素晴らしいSG初勝利と言っておこう。

水神祭はウィナーインタビューを受け終わったあと、すぐに行なわれている。岡山支部の先輩たち全員がニッコニコで入海を讃えていた。入海も気持ちよさそうに水中でガッツポーズ。忘れられない1勝となったことだろう。おめでとう!
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