
GⅡ第7回全国ボートレース甲子園節間最新レポート【4日目】

<今日のベストレース>
1R 中島孝平 5コースまくり差し
中島孝平は、3日目終了時点で得点率は20位。4日目は2走で2着3着という条件で、18位以内への浮上を目指す1日となった。
しかし、その2走の枠番は5号艇と6号艇。今節はインが強くはないとはいえ、これは厳しい条件だった。枠番通りの着順では到底、準優には届かない。
大きかったのは、とにかく1Rだ。1号艇の平高奈菜も勝負駆けで逃げ切りたい一戦。しかし、その望みを打ち破ったのはまず、同支部の森高一真で、3コースからの強烈なツケマイで平高を沈めている。そして、そのまくり航跡によって生じた差し場に、豪快に舟を向けていったのが、5コースの中島! これが見事に突き抜けて、1着ゴールを決めたのだ。勝ちっぷりも豪快だったが、勝負駆けとして5号艇から1着を獲れたのはひたすら大きい。なにしろ、後半11Rの6号艇は4着勝負と、条件がかなり緩くなったのだ。
もともと外枠を苦にせず連に絡むのが中島孝平。6コースからしっかり差して、2マークも内から綺麗に小回りして3番手浮上。坪井康晴、中澤和志の猛追は浴びたものの、3着でゴールして、外枠での難しい勝負駆けを見事に成功させたのだった。それもこれも、1Rの勝利がもたらしたもの。この勢いが準優にも続くようなら、面白い存在となってきそうだ。

<ピットから>
12Rは得点率トップ争いの直接対決。3日目まで首位だった平本真之が3号艇、その時点で首位に立っていた秋元哲が5号艇。さらに、11Rを逃げ切っていた関浩哉が2位で待機。平本と秋元が揃って大敗なら、関にトップが転がり込むという状況。関はとにかく12Rの行方を見守るしかなかった。

結果は、秋元が5コースまくり差しを決めて快勝! 自らトップの座をもぎ取った。すぐにウィナーインタビューに行かなくてはならないため、大急ぎで装備を解く必要があり、会心の余韻に浸ることもできないでいたが、インタビューに走っていく秋元の尻を濱野谷憲吾がポーンと叩いた。スーパースターの大先輩からの手荒な祝福は、秋元にとっては最高の称賛だったことだろう。

一方、6着に敗れてしまい、トップ争いどころか準優1号艇も明け渡すこととなった平本は、泣きそうな表情でピットに引き上げている。カポックを脱ぐ動作もやけにゆっくりで、とにかく脱力し切っている。テーブルに両手を上げて5秒ほどうなだれ、テーブルに軽く腰かけて水面を見やりながらブツブツと独り言つ。さらにはテーブルにうずくまってしまった……。悔いしか残らなかった12R。準優でこの借りを返すしかない。
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