●菅章哉……現在賞金ランキング16位。稀代のまくり屋がチャレンジカップ初出場を果たし、いよいよグランプリ初出場も実現しようとしている。４月の津周年でＧⅠ初Ｖを飾り、10月の多摩川周年ではチルト３度での６コースまくりで優勝。25年のボートレース界で菅は間違いなく主役の一人となった。
　菅はこれまでＳＧを７節走ってすべて予選落ち。ただ内容は明らかに変わってきた。５月の丸亀オールスターでは節間４勝をマークし、８月の若松メモリアルではシリーズ終盤に３連勝をマーク。昨年までＳＧでは攻め切れないシーンが多かったが、今年は猛者たちを飲み込んでいく姿が目立つようになってきた。ＳＧ直近２節では１着率41％（17戦７勝）という破壊力だ。福岡チャレカではまずＳＧ初準優出を狙いたい。
　福岡は通算２優出０Ｖとやや苦戦ぎみ。当地はチルト上限が１．５度となっており伸び足を仕上げるのが難しく、さらに競走水面は２マーク側の奥行が狭いためダッシュが利きづらいという難点もある。菅はこの難水面をいかに攻略してくるのか注目だ。
　菅がグランプリの頂上決戦で大暴れする日がくることを楽しみに待っているファンも多いだろう。夢をつかむのか目が離せない。

●桐生順平……福岡の記念レースで通算６優出１Ｖ。地元勢顔負けの好成績を残しているのが桐生だ。13年福岡オールスターで優勝戦１号艇（６着）に乗ったのを皮切りに、17年福岡オールスターで優出転覆、19年福岡オールスターで優出６着、19年福岡周年で優勝、22年福岡周年で優出３着、22年福岡ダイヤモンドカップで優出５着と好走を連発してきた。遠征勢屈指の福岡巧者といって間違いないだろう。ちなみに優勝した19年福岡周年は11月の開催だった。
　また桐生はチャレンジカップの成績も凄まじい。過去12回出場して準優出が実に11回（うち優出２回）。予選落ちがわずか１回だけしかない。２年ぶり13回目の出場となる今年のチャレカでも当たり前のように準優に乗ってくるのか。
　桐生は現在賞金ランキング５位。もちろん５年連続11回目のグランプリ出場は当確で、視線はもう17年以来となる８年ぶりのグランプリ制覇に向かっている。17年の桐生は11月の下関チャレカで優出４着に入り、12月の鳴門周年で優勝し、良いリズムを作って住之江グランプリに乗り込んで頂点を射止めている。今年も福岡チャレカから流れを作って年末へ向かいたい。

●宮地元輝……ここ数年で一気に福岡巧者のイメージを定着させたのが宮地だ。22年の福岡周年でＧⅠ初Ｖを飾ると、23年の福岡メモリアルで優出５着に入り、今年４月の福岡周年でも優出３着に入る活躍。当地記念レース最近５節で３優出１Ｖの充実ぶりだ。チャレンジカップでも博多を沸かせることになるのか。
　宮地は現在賞金ランキング12位。２年連続２回目のグランプリ出場は確実としており、トライアル２ｎｄから参戦できる６位以内をめざすことになりそうだ。
　その重要さを宮地は痛いほどわかっているはずだ。昨年は賞金ランキング９位でグランプリ初出場を果たしたが、トライアル１ｓｔで③⑥着の得点率７位に終わり、次点で２ｎｄへ勝ち上がれず。夢舞台はわずか２日で終わり、３日目からシリーズ戦回りとなって準優敗退に終わっている。
　昨年とは違う流れを作るためにも、今年は福岡チャレカで結果を残してグランプリへ弾みをつけたいところだ。