
黒須田守のボートレースと旅打ち酒の日々(2026年1月号)
●10月20日~26日 ボートレース津
ホテルがなかなか確保できなくて、少々パニクったのである。津ボートへの遠征時、宿泊はJR&近鉄の津駅前が定番。しかし、もろもろあって押さえるのが遅れ、10月に入ってからは毎日チェックしていたのに空きがまるで出ない。どこに泊まればいいんだよー、とヤキモキする日々であった。昨今のホテル事情の厳しさはハンパないです。
結局、近鉄の白子駅近くのホテルを確保。津から特急なら1駅、急行で10分ほどだが、津駅から津ボートまでけっこう遠いことを考えると、通いはやはり気が重い。鈴鹿サーキットの近鉄線の最寄り駅だそうだが、降り立つのはもちろん初めて。少々暗澹たる思いで、前検前日に東京を発ったのである。
白子、サイコー! いやあ、結果オーライというか、むしろ素敵な出会いになったというか、旅打ち酒的には何の問題もない。いや、泊まりが白子で良かった、と言ってしまいたいほどの素晴らしい1節間となったのである。
呑み屋自体はそう多くはない。そんななかでも、あくまで個人的には、と断わっておくが、入るのに気が進まない小洒落たお店もけっこうあった。しかし、そうしたお店をかいくぐって暖簾をくぐったお店たちが大当たりばかりだったのである。
創業50年を超えるという老舗「鳥いし」さん。焼き鳥が抜群! 名物という鶏皮の唐揚げは味付けが絶妙で、いくらでも酒が呑めそうな逸品だった。締めで食べた鶏ラーメンがまた絶品。かなりの繁盛店なのだそうだが、それも納得のハイレベルなお店だった。


鉄板居酒屋というべき「まさかつ食堂」さん。テーブルには鉄板が設えられていて、肉系から海鮮系、もんじゃ焼き、お好み焼きと、自分たちでさまざまなメニューを焼き上げることができる。鶏せせりの塩焼きがもうサッポロ赤星とベストマッチ! 畠山シュー長がお好み焼きを焼いてくれたのだが、これがまた美味しだった。シュー長の手柄ではなく、もともとの味付けが抜群なのだと思う、たぶん。かと思えば、居酒屋メニューも豊富で、鉄板使わずともゴキゲンに呑めるという。「○○食堂」と名の付く酒が呑めるお店というのは、ほんと、ハズレがありませんな。


実はまさかつ食堂さんの系列店だったと後で知った「みかつ屋」さん。串揚げとおでんを中心とした大衆酒場で、コの字カウンターが居心地のいいお店。ワンオペで切り盛りする鯔背なお姐さんのぶっちゃけトークがめちゃくちゃ面白く、客足が落ち着いた時間帯にはどっぷりと話し込んでしまった。

そのお姐さんも大好きだという「じろちょう」さん。かつては寿司屋だったのではと想像される内装で、魚が抜群に美味し! メニューは定食のおかず系が中心だったりして、食事だけで利用するお客さんも少なくないようだが、酒の肴も実に味わい深く、またアットホームな雰囲気が実に落ち着くお店であった。
いやあ、次の津遠征も白子泊まりで決まりですかな! シュー長とそんなふうに盛り上がったダービーの夜。来年の津遠征は……ファン感謝3Daysですか。うーん、3日じゃ足りないっす。


●10月28日~11月3日 ボートレース多摩川
何度も書いているが、平和島ボート徒歩圏に棲家を構える当方としては、多摩川ボートの節間取材は出張なのである。というわけで、多摩川レディースvsルーキーズバトルも出張。そして多摩川出張時の宿泊地といえば、通常は多摩川ボートの最寄り駅である西武多摩川線の競艇場前駅から10分ほどの武蔵境なのである。ところが、武蔵境のホテル、高すぎ! ただでさえ「多摩川取材で泊まり? 通えるだろ!」と突っ込まれることが多いのに、1泊1万5000円レベルでは到底、手が出ない。というわけで、今回の宿泊地は西武多摩川線の多磨駅。競艇場前からは5分と極近で、しかし「多磨にホテルあるの?」と訝しがられるほどの、一見して住宅街である。
多磨、サイコー! 駅の近くには東京外国語大学や警察学校、味の素スタジアム、多磨霊園、国立天文台などなどがあって、駅前には小規模ながらも呑み屋がしっかりとある。これがまた、実にゴキゲンなお店ばかりだったのである!
僕もシュー長も一発で気に入ったのは「三春や」さん。基本は焼き鳥屋さんで、その焼き鳥も絶品なのだが、それ以外のメニューがまた素晴らしい。最初に行ったとき、ウキウキと焼き鳥盛り合わせを注文したら、焼き鳥がビッグサイズ! 還暦間近のオッサンはこれでけっこう満腹になってしまい、他の肴は控えめになってしまったので、後日再訪。鶏モモ炙り、鶏のなめろう、美味しです! いやあ、これは名店である。


「もつ焼きじゃんじゃん」さんもまたゴキゲン。ハマったのはコブクロ刺しで、これは酒が進む進む。呑んだのは現場ボールという名の酎ハイなのだが、これはヤバかった。軽く色がついた見た目で、その正体はまるでわからなかったのだが、とにかく呑みやすく、コブクロ刺しともつ焼きで次々とグラスが空いていく。しかし、次第に頭がふらついてきて……大将に聞くと、焼酎とウイスキーを混ぜてソーダで割っている、とのことで、そりゃあ酔っ払うよね! しかし、その酔いがとにかく心地よく、ここもリピートした次第であります。

週末しかお店を開かない「お母さんのだいどころ」さんは居心地抜群でした。店名からは家庭料理のお店と想像したのだが、いやいや、メニューはどれもなかなか手が込んでいる。刺身系も新鮮でおいしく、じゃことピーマンの和え物は酒とベストマッチ。小上がりで呑ませていただいたのだが、カウンターもちゃんとあって、こっちも居心地良さそうだなあ。次はシュー長とは別線で一人酒しよっと。

「展望BOATBoy」や「週刊BOATBoy」などのYouTubeでスタッフをしてくれているイマイくんは前職が警察官で、警察学校時代に多磨でよく呑んでいたとか。オススメがお好み焼き「花いちもんめ」さんで、当然駆けつけたのだが、残念ながら呑んでる途中でお店の方に急用ができてしまったとかでオーダーストップ。不完全燃焼で終わってしまった。これは、次の多摩川遠征時の宿題ですな。というわけで、再来年のスピードクイーンメモリアル時も多磨泊で決定!

他のメニューも食べたかった!
5月のとこなめレディースオールスター遠征では、常滑駅前にホテルが取れず、名鉄の太田川泊だった。そしてこれが最高。そして今回は津、多摩川で同様の事態が起こり、今回も最高。定宿が取れずにアタフタし、旅打ち酒の心配をしながら出かけて、そして素晴らしい出会いがあった。今年はそんなことが続いたわけである。改めて、行動範囲をもっと広げ、未開の地に挑戦しなくては、と実感した次第だ。やっぱり開拓精神も大事ですね、旅打ち酒には。まあ、若松と芦屋に行けば日々エビス屋に通うのはやめられないけど。
※2025年12月11日掲載時点の情報です

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