
黒須田守のボートレースと旅打ち酒の日々(2026年2月号)
●11月24日~30日 ボートレース福岡
福岡ボート遠征、というと羨ましがる方もわりと多い。博多といえば(厳密にいうと博多と福岡は違うらしい)、九州最大の繁華街。中洲、天神は福岡ボートから徒歩圏にあり、我々の宿泊ホテルもその界隈。となれば、夜は天国でしょ、というわけだ。だが、実は今の僕にはあまりハマらないというか、小綺麗なお店だったり小洒落たお店だったりが多くて、いわゆる大衆酒場的なお店は意外と見当たらないのだ。もつ鍋や水炊きももちろん大好きだが、それ専門のお店はちょっとハレの場感が強くて、レース場での激務を終えて身も心も癒やされたい当方としては、なんとなく敬遠してしまったりするものである。観光で行ったら、そうしたお店を渡り歩くことにもなるんだろうけど。
というわけで、オアシスは何といっても「酒一番」さんなのである。中洲にあってはやや異端とも言っていい店構えから大衆酒場感があふれ出ているこのお店は、前回の福岡遠征時に本誌でもコラムを連載してくださっていたサンスポ小出大輔記者に教わって、いっぺんで気に入ってしまった。店内はまさにザッツ大衆酒場で、肴の種類も豊富。そして美味し。サッポロ赤星があるのもフリークとしては嬉しい。ただ、何しろ大混雑店で、ふらり訪れてもなかなか席が確保できなかったりする。今回は前乗りした“前々検日”に訪れたのだが、運よく1席だけ空いていたカウンターに潜り込めたものの、それから1時間ほどの間に20組くらいのお客さんが「満席です」と断わられていた。一人でゴキゲンに呑んでいた常連さんが「予約したほうがいいんだよね」と呟いていたが、なるほど、それくらい凄まじい人気店なのである。いやあ、前々検日に味わえたのはラッキーだった! 一節を戦い抜くパワーをいただけました。


もうひとつのオアシスは「ウエスト」さん。福岡県民の方にはうどんのチェーン店としてお馴染みだろうが、居酒屋仕様のお店もあって、これが実にゴキゲン。かつては天神昭和通り店が24時間営業で、困ったらウエストを合言葉に節間何度も足を運んだものだが、3年ほど前に閉店。心の支えを失って、涙にくれたものである。ところが今回、地元スポーツ紙の記者さんたちに教わって、宿泊地近くの春吉店を知った。23時ラストオーダーではあるものの、いやあ、心の支え復活! 皆さん、もつ鍋が1人前390円ですよ!
これがまた実に美味しなのだ。畠山シュー長と2人で行って、結局4人前を平らげました。最終日、レース場仕事の後はホテル直帰で1月号のグランプリ、クイーンズクライマックス特集を大急ぎで仕上げ、ヘロヘロになって時計を見たら22時。ウエスト間に合う! と一人いそいそと向かったものです。いやあ、一節の疲れが癒やされたなあ。


久々の再訪となったのは、祇園に近い一角にある「食いしんぼ」さん。祇園のホテルに泊まった際に発見し、何度か通ったこじんまりとしたお店で、とにかく居心地抜群。実は今回泊まったホテルから徒歩7~8分ほどと判明し、大喜びで向かった次第である。魚も美味いし、ハンバーグなんかもあったりして、肴はバラエティに富んでいる。九州限定という芋焼酎もあったりして、呑んでいるとなんだか穏やかな気持ちになっていくのである。



ホテル周辺をうろうろと歩いていて、「野菊」さんというお店が雰囲気が抜群で、飛び込みでイン。サッポロ赤星を注文してカーッと流し込むと、「以前も来ていただいたこと、ありますよね?」とマスターに言われた。えっ!? マジ!? 本誌コラム絶賛連載中の西日本スポーツ深堀慎一郎記者、森大輔記者に連れてきてもらったことがあるようで、記憶をたどるとおそらく8年前のこと。マスター、よくぞ覚えていてくださった! オススメのおでんセットを食べたのだが、今まで食ってきたおでんのなかでいちばん美味かったです。また深堀さん、森さんと来ることにしよう。

というわけで、中洲の屋台街とか、いわゆる有名店とかにはまったく近寄らないワタシですが、博多の旅打ち酒満喫の晩秋でありました。明けて12月は恐怖の年末進行からのグランプリ、クイーンズクライマックス遠征でドッタバタ。その前にしっかりエネルギーチャージさせていただきました。
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